そんな感じの小学生時代でしたね。5年生のときにはマラソン大会で優勝した後、同じクラスのケイコちゃんからバレンタインのチョコレートももらいました。明らかにあのときモテ期を1回消費している。クラスの女子たちが「男子で誰が好き?」というアンケートを取ったことがあって(女子って大人ですよね)、たしか2位でした。18人中2位とか今だと考えられない。人生最初の30年のピークは明らかに小5のときだった。ちなみに1位は不良っぽさが乙女心をくすぐるユウマくん。たしかに彼はカッコよかった。
そのケイコちゃんが2月14日にわざわざ家まで来て渡してくれたチョコレート、食べたのは翌日15日に学校から帰ってきてからだったんですよね。バレンタインのチョコレートなんて友だちが義理でくれる以上の意味を知らなかったので、14日はお母さんがくれたチョコレートを食べたらお腹いっぱいになってしまって。14日はケイコちゃんのチョコレートについては包装を開けもせず、15日に学校に行ったらなんだかケイコちゃんも周りの友だちも僕によそよそしい。なんか僕が近づいたら会話やめるみたいな。なんでかなと思ったけど気にせず普通に話していたら、みんなも徐々に話すようになって。それで15日に帰ってケイコちゃんのチョコレート開けたら「すき」って書いた紙が入ってて、お母さんは「あんたその子本気なんじゃないの」とか言うし、あ、これが告白というやつかと。次の日学校に行ったら、みんなはもう普通にしてるけど、僕はめちゃくちゃケイコちゃんを意識して、何も会話できませんでした。
小学生のエピソードでもうひとつ、体育担当のタブチ先生の話。3年生か4年生の頃、体育の授業に何人かで1回遅刻したことがあって。決してサボろうということではなくて、場所を間違えて、運動場に出て行ったら誰もいなくて、遅れて体育館に走ったということだったと思うんですけど。それで、みんなもう準備運動している中で、「お前らどうしたんや」と先生に言われて、「すみません、場所を間違えました。遅刻しました」と言ったら、「それだけか!」って思いっきり頭を殴られたんですね。先生曰く、次はどうするのか、「次から気を付けます」の一言がないのが理由だというんですね。それそんなに重要?重要だとしても、頭思いっきり殴るくらいのこと?僕に続いたクラスメートたちは僕を見て学習しているので「すみませんでした。次から気を付けます」って言って殴られずに許されてました。先頭を切ったばかりに僕だけバカな目にあってしまいました。
殴られたでいうともうひとつ、これは自分ではないけど、同じ地区の1学年下にシンヤという男子がいて、陸上部も参加してたんですね。ある日朝練が少し遅くなって、朝の全校集会がもうすぐ始まる時間になって全校の児童たちがグラウンドに出てき始めていて。でも陸上部は最後にその日の2kmタイムトライアルをした記録を順番に並んでノートに書かないといけなくて。イシゲ先生は焦って、早く書けと。で、シンヤはそのノートに自分の名前をフルネームで書いたんです。そしたら先生が「時間ないんや!」って言いながらシンヤの頭をこれまた思いっきり殴ったんですね。シンヤとしては、同じ苗字の女子が陸上部にいたからフルネームにしたんです。そこまで悪くないと思うんですけど、あの頃の教員はそのときの気分で児童を殴っていた、全部ではないけど体罰とか今より規制ゆるかったなあと思っています。今もそうなのかなあ。